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【第16話 再会】 その日の無菌室も真っ暗闇のなかにあった。 テレビの明かりだけで照らされたこなたはベッドの上に膝を抱えてひたすらアニマックスを見続けている。 突然入口のドアが開く。 「!!」 こなたは貝のように大急ぎで布団の中にもぐりこむ。 「な、なんですか、入らないでください……殺される……」 こなたは片手だけ出してナースコールのボタンをさぐる。 何度も何度も押すが、返事がない。 「残念ね」 そこにいたのはかがみだった。 「あらあら、フ……そんなものは、邪魔だと思わない?」 ボタンを奪い取る。 「……!」 地震のようにグラグラ震える布団。 かがみはテレビの明かりを反射させた妖しい瞳で見下ろす。 「あら、何を、そんなに怖がってるの……これからは、私達だけの世界を作るのよ」 「助けて、助けて……先生、看護師さん……!!」 「もう来ないわ。私が殺しちゃった。邪魔だし」 「うそ!!うそつかないで!!先生!!先生!!」 「病院って、意外と薬品管理が甘いのね。びっくりしちゃったあ……。和歌山カレー事件って知ってる? まああんたは自分の過去の記憶すらそもそもないけど……」 「くるしい……だれか」 無菌室の外からうめき声が聞こえ出す。。 ドン、ドン、ドンと壁を叩く音。爪で壁紙をこする音 「ぐがああ、ぐぐぐるぐ……」 「心臓マッサージを……」 バタバタと人が走り回る音。 「解毒剤を……誰か……けいさつ……けいさつ……」 廊下から唸り声と悲鳴が聞こえてくる。 「嘔吐や吐血で外は地獄絵よ。そこらじゅうにお医者さんやら患者やらが倒れてるわ。完全密閉の無菌室じゃわからないだろうけど」 グアーッ!という唸り声が聞こえた。 1,2,3,4……という心臓マッサージの掛け声が重なる。 「ねえ、これからは、私達だけしかいないのよ。私はもう18で、少年法適用年齢外だから死刑なのよ。……だからここで、最期まで、一緒に……」 かがみは薬品の入ったアンプルを光らせる。 「やめてください、お願いします、どうか」 「ねえ、あんた、自分が死んだほうがいい?」 「いやです!!」 「……いっそ死んじゃったほうが幸せということはない?」 「死にたくないです」 「……ほんと?」 「ほんとです!!助けて!!助けてください!!」 かがみの眼から妖しい光が消えた。 カーテンを全開し、電気をつけた。 「おめでとう!!!!」 面会用窓の向こうに、そうじろう、つかさ、ゆたか、成実姉さん、黒井先生、みゆき、みさおなどが全員勢揃いで並んでいた。 みんな笑顔で、一斉に拍手をはじめる。 「おめでとう」 「おめでとう」 「おめでとう」 「おめでとー」 「おめでとうさん」 「おめでとうございます」 「よっおめでと、ちびっこ」 祝い言葉がつづく。 こなたはあっけにとられた顔でその様子を眺めていた。 「おめでと」 かがみは笑顔でこなたの肩をたたいた。 「おめでと」 もう一回、今度はやさしくたたく。 「なんですか?……あなたたち、今私が見てるアニメの最終回のパクリをはじめるんですか?」 そのツッコミが全員にグサッと突き刺さる。 なんとか体勢を立て直す。 「いやー教員研修の救命講習の心臓マッサージの掛け声が初めて役に立ったわー」と黒井先生 「こんなところで病苦のうめき方が役に立つとは思いませんでした……」とゆたか 「いたた、爪が痛い……」とつかさは手をさする。 「うまく演技できるかどうか心配でした」とみゆき。 「つーか、柊のシナリオやばすぎ……医者まで抱きこんでさ。私叫び声で声枯れちゃったぞ」とみさお。 ガヤガヤ言いながらみんな無菌室の扉を大きく開けて中に入ってくる。 「そこのあなた、いけませんよ!!無断で無菌室に入ったら!!」とこなたが叫ぶ。 「医者曰く、白血球の数が増えたので今日から無菌室を出ていいそうだよ」 そうじろうはこなたのすぐ脇に立ち、にっこりと微笑む。 「誕生おめでとう、君の名前は『こなた』。 ようこそ、泉家へ。よく生まれてきてくれたね」 そうじろうは「寿」と書かれた引き出物をこなたに渡した。 「オレはお父さんだよ。これからよろしく。この世界にはたくさん楽しいことがある。これからたくさんそれを経験しような」 「……?」 こなたは引き出物を開く。 ……新作のエロゲであった。 「……気持ち悪い」 こなたの返答がグサリ!とそうじろうの胸に突き刺さる。 「あ、あはは、なあに、おまえもそのうち面白さがわかる。Fateは文学、クラナドは人生だということがきっと分かるさ。はは、あはは、はは……」 ひきつった顔でヒクヒク笑うそうじろう。 「……でも、絵がかわいい」 「そ、そうだろ!?かわいい子がいっぱい出てくるぞー。しかもあれやこれやとしてくれるんだ。たとえば……」 そうじろうはペラペラとフラグやら属性やら萌えの概念やら語り出したのだった。 「はじめまして!成実ゆいっていうよ。私はあなたのいとこのお姉さんだよ!ゆい姉さんって呼んでね。いやあ、とうとう私にも従妹ができたんだねえ」 ゆい姉さんはブンブンと手を振った。 「はじめまして。小早川ゆたかといいます。お姉ちゃんのいとこの妹だよ。ゆうちゃんって呼んでね」ゆたかは顔を赤くして照れくさそうに挨拶した。 「……なんで私生まれたばかりなのにもう従妹がいるの?」 こなたが怪訝そうな顔で突っ込んだ。 「はう……どうしよどうしよ」とあたふたするゆたか。 「そ、それはだね!!……この世界には、なぜか妹キャラというものがはじめから存在してだね……」とそうじろうが大慌てで必死に取り繕う。 「よー、どーも、はじめまして。ウチはあんたが通うことになる学校の担任、黒井ななこと言う者やっ」黒井先生がこなたに挨拶した。 「ウチの横にいるのは泉の同級生になる子たちや。どーもよろしゅーな♪」とつかさたちを指差した。 「あなた、初対面のくせになんでそんなに態度でかいんですか?しかもインチキ臭い関西弁だし」 「!!!ぐうっ……」黒井先生は拳を握り締めるも、必死に怒りをこらえる。 「と、とにかく、夜中にネトゲやると必ず会うから、よ、よろしうな……(怒)」 「はじめまして、柊つかさといいます。よろしくね」 「……よろしくおねがいします。つかささん」とこなた。 「つかさって、呼び捨てにしていいよ。ねえ、私はこなちゃんって呼んでいい?」 こなたはそれに答える前にジロジロとつかさの顔を眺め、かがみの顔と見比べた。 「まさか、双子?いや、ありえないですよね……まるで怪獣とひよこ」 「……あのな」とかがみのドスを聞かせた声 こなたは「ひいっ」とかがみから飛びのいたあと「うん、いいよ。……つかさ」と言った。 「高良みゆきです。はじめまして。よろしくおねがいします。『みゆきさん』って呼んでくださいね。困ったことがあったらなんでも質問してください」 「……初対面で、自分から『さん』づけしろって、……なんかあなたお金持ちっぽいし、スタイルもいいし、(糸目になって)ひょっとして威張ってるの?」 「え、え、あの、その……」 「まあいっか……その、メガネ……属性っていうんだっけ?それに免じるよ。んじゃよろしく。みゆきさん」 「は、はい……よろしくおねがいします」 「よっ、ちびっこ。私日下部みさおっていうんだ。よろしくなー」 こなた「(……ムカッ!!)」 「……うっ!しまった、初対面ってことなんだっけ……この呼び方じゃやべえよな……ごめんごめん」 こなた「背景になっちゃえ……」 「と、とりあえず、私のことはみさきちって呼んでくれよな。ちびっ……いやいやこなた」 かがみの番になった。 「次は私ね。私は柊かがみ。つかさの姉よ。よろしくね」 こなたはかがみを見ると顔が青ざめ、布団にもぐりこもうとした。 「ちょ、ちょっと、待ちなさいよ」 「怪獣怖い……」 「そ、そんな……な、何言ってんのよ」 「あなたは出て行って、はやく……」 こなたは布団の中で丸くなって震える。 「怖い、怖い……」 かがみが手を触れようとすると、こなたはひっ!と声を上げビクリと震え、さらに小さく丸まった。 第17話:フラグへ続く コメントフォーム 名前 コメント
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FILE.1 「三年生になる前にさ、みんなで旅行とかに行こうよ!」 そう提案したのは泉こなただった。三年生になってからだと、受験勉強で忙しくなるだろうから、今のうちにということだった 「そうねぇ。でもこなたは来年も勉強しなさそう」 「うっ!!」 「でも、いいねぇ。行こうよ!」 「そうですね、時間は今しかありませんもんね」 満場一致で決定、加えて柊かがみのクラスの友人二人を誘い、かがみの妹、柊つかさの提案で山奥の片田舎までやってきた ……のだが 「もー!! なんだってこう嵐に会っちゃうワケ!?」 「せっかくの旅行が台無しだよ~!!」 山道を歩いている途中に嵐に遭遇、彼女達は雨宿りできる場所を求めて走っていた 「あ、あそこ!! 家みたいなのがあるよ!」 つかさの指差す方には、木造のロッジのような家が建っていた 明かりは見えないので誰も住んでいないと見え、これ幸いとばかりに建物に飛び込んだ 「うひゃ~、びしょ濡れだゼ~!」 「うう……気持ち悪いわ……お風呂あるかしら……」 そう洩らすのは柊かがみの親友、日下部みさおと峰岸あやのだ 二人の問には答えず、かがみは中を見渡す 「……誰かの所有する別荘かしら……」 「だろうね。場所が場所だけに避暑地か何かかな?」 続いてこなたが呟く。そしていつのまにか二階にあがっていた高良みゆきが、 「皆さん! 部屋はちょうど六部屋あるみたいです!」 「とりあえず、一人一部屋ずつ使えるわね」 「ちょ、ちょっと待ってよぉ! 本当にここに泊まるの!?」 つかさがそう声をあげる。怖い場所がキライなつかさは、得体の知れないこの家を恐がっているようだ 「その通りよ。イヤなら外で野宿してなさい」 「うう……そっちの方が怖いよ……」 つかさもしぶしぶ賛同し、とりあえず部屋決めとなった 入り口から見て左奥からみさお、あやの、こなた、つかさの順で、みさおの正面の部屋にかがみが、つかさの正面の部屋にみゆきが入ることとなった 「うっわ! 下着までびしょ濡れかよ……明日までゼッテー乾かないな……」 みさおは自室でそうぼやいていた。まあ、明日が晴れるかどうかもわからないのだが…… 着替えるのはお風呂の後にして、自室のストーブを付ける。幸い電気はちゃんと通っている 「みさちゃん」 突然、あやのの声が聞こえた、びっくりして辺りを見回すと…… 「こっちこっち」 「あらら、穴が開いてんじゃん」 隣の部屋との壁に小さな穴が開いていて、その穴からあやのが喋りかけてきたのだ 「よく見ると穴ばっかじゃん。覗かれたらまずいよなー」 「でも、今は女の子しかいないからいいじゃない」 「まあ、そうだけどさ」 『みんなー! お風呂沸いたよー!』 聞こえてきたこなたの声。二人は穴からお互いを見て、 「まずはお風呂の順番を決めないとね」 「ああ、みんなを呼ぼうぜ!」 二人は同時に部屋から飛び出した (さあ……始めようか……) その頃、部屋の一室で一人の少女が不気味な笑みを浮かべていた――
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かがみ1スレ目作品 1-83 1-361 1-371 1-405 1-461 1-533 1-571 1-584 1-849 1-935 かがみ2スレ目作品 2-22 2-57 2-63 2-110 2-156 2-215 2-217 2-227 2-326 2-348 2-392 2-427 2-489 2-502 2-574 2-684 2-755 2-765 2-777 2-778 2-896 かがみ3スレ目作品 3-60 3-95 3-116 3-127 3-134 3-383 3-412 3-491 3-550 3-568 3-640 3-675 3-762 かがみ4スレ目作品 4-74 4-328 4-331 4-333 4-737 4-888 4-890 4-947 かがみ5スレ目作品 5-160 5-442 5-666 5-746 5-870 ページ最上部へ 戻る 次 メニューへ
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学校も仕事もない休日といえば、昔なら気持ちがウキウキしたものだ。 楽しいことも毎日続けば退屈と変わらない、なんて歌ってた人がいたけど、今の私にとっては休日こそ日常。 まあ、つまり、無職ってことです、はい。 私の肩書きは立派だ。 東京大学法学部卒、慶應義塾大学法科大学院修了、法務博士。 恐れ入ったか。ところで、この肩書きが意味するところはお分かりだろうか。 そう、新司法試験で三振こいて、就職できなかった博士ニートってやつだ。 輝くはずだった20代の青春を法律の勉強に費やし、残ったものは法律だけにはちょっと詳しい30女。 学部を出た頃はまだ景気もよかったけど、今は金融バブル崩壊を切欠とした長期不況のさなか。 新卒でも就職が厳しいのに、実務経験ゼロ、法律に詳しいけど資格はゼロの中途女を採る企業など存在しない。 そんなわけで、今は「家事手伝い」をしながら無意味な日々を送っているのである 若い頃はかわいいかわいいともてはやされた巫女姿も、この年になるととてもじゃないが着せてはもらえない。 つかさの10歳になる愛娘が最近巫女の手伝いに来るようになり、最近では彼女が神社の看板娘となっている。私はただの掃除のおばちゃんだ。 つかさの、娘への溺愛ぶりはみていてほほえましいくらいだ。 顔を合わせるたびに話すことといえば娘のことばかり。 「そうそう、この間うちの子がね~・・」「今日はこどもの参観日なんだ~・・」 昔から変わらないおっとりとした話し方で娘の話をする妹の幸せそうな表情を見ていると、こちらまでうれしくなってくる。 と、同時に、一抹の不安、焦り、そして妬みを感じてしまっている自分にハッとする。 大学時代から足掛け10年、報われなかった受験勉強に費やしてきた。 色気のかけらも無かったこの10年、同年代の友人達が次々と生涯の伴侶を見つけていく間、私のパートナーは六法と判例集だった。 生涯の伴侶となるはずだったそれらにも、3度の失敗で見放された。 私に残ったのは、履歴書に連なるムダに立派な経歴だけ。 後悔はしていない。信じて進んだ道だ。やって後悔するほうが、やらずに後悔するよりまし。学べたことはある。人生先は長い。 そんな言葉が頭に浸透しすぎたせいか、最近では焦りや不安をあまり感じない。 両親の支援で生活しながら、短期のアルバイトをしたりしている。 趣味もある。親に借金して買った軽自動車でドライブするのもまあまあ楽しい。 しかし、将来の先行きは見えない。 本当なら、ここらで結婚相手でも見つけて、家庭を築く道を目指すべきなんだろう。 実際、私以外の姉妹や、高校時代の友人達はみな結婚し、良い家庭を作っている。 私はといえば、エリート弁護士を夢見ていたころのキャリア志向から未だに抜け出せず、かといって現実的な選択をするわけでもなく、ただ無為に過ぎていく日々を見送る毎日だ。 「私なら、結婚してからも仕事を続けて、家庭とキャリアを両立させたいわね!」なんて豪語していた学部時代の私に言いたい。 アンタにそんな能力はないのよ、と。 毎日が休日の無職の朝は遅い。 今日は高校時代の友人達と久しぶりに昼食会を開く日だ。 一応ちょっとはおしゃれをして、久しぶりに化粧もばっちりきめ、車で母校の近くのレストランへ向かった。 「かがみっ!ひっさしぶり~」 「おーっす、こなた、老けたわねえ」 「それはありますね」 「ってちょwwwいきなりヒドスwwwしかし、かがみは若いねえ。肌もぜんぜんきれいだし」 「おねえちゃん、ずるいよ~」 相変わらずのかけあい。 つかさも、こなたも、みゆきも、年相応の顔つきで、家庭を支えるものとしての貫禄が出ている。老けた、とは、成長したという意味でもあると思う。 それに対して私は・・・ 「おねえちゃん、どうやったらおねえちゃんみたいに若々しくいられるんだろ?」 「愛だよ、つかさ」 「それはありますね」 「いや、わけわかんないし・・」 若く見える、という言葉は、幼い、という意味の裏返しでもある。 彼女らの言葉にそんな黒い意図がないことは分かっている。 でも、何も生み出さず、何の責任も負わずにこの年までやってきた私の外見は、鍛えられなかった内面を映し出すかのように幼いままだ。 最近では、つかさのほうが姉と間違われるくらいだ。 「いまだにくさいなんて、ある意味奇跡だよね~」 友人との楽しいひと時。 しかし、だれも、家庭とか子供の話に触れない。 つかさも、空気を読んでか、愛娘の話をしない。 それぞれ家庭を持ち、話したいこと、愚痴りたいこと、沢山あるはずだ。 私がいるからだ。 それが友人達のやさしさだとしても、その気遣いが生み出す会話の一瞬の間のたびに、私の心の一部分がチクリと痛む。 「ところでさ、かがみん、最近どうなの?」 「何がよ」 来た。 「いや、まあ、かがみみたいな完璧超人にふさわしい人が、そろそろ現れないのかな~と思って・・」 こなたが言葉を選んでしゃべるなんて、年もとってみるものだ。 「そうね・・・」 私は、そこから何も言えなかった。 空気が急によどむ。 やばい。 「こんな私でも引き取ってくれる王子様がいるのかしらね、はは・・」 半端な自虐ネタで受けを狙おうとして、更に空気をしぼませる。 学生時代、KYの魔術師の異名を持ったこの私の空気冷却力はいまだ健在だ。 耐えかねたみゆきがフォローしてくれる。 「最近は晩婚化も進んでいるようですし・・・」 「うんうん、おねえちゃん、子供好きでうちの子もかわいがってくれるし、大丈夫だよ~」 つかさのフォローの意味はよく分からないが、すごく気を使わせてしまったのがわかった。 みんなと分かれ、つかさを今の家まで送り届けた後の帰り道、近所のショッピングモールに寄った。 別に買い物や用事があったわけではないけど、まっすぐ家にかえるのがなんとなくためらわれたのだ。 何をするでもなく、モール内を散策する。 行き交う人々を眺める。 仲良さげに腕を組んで買い物をする夫婦、子供の手を引いて歩く母親、家族で外食を楽しむ親子。 見えない壁の向こうにある世界が、今の私には遠い。 当たり前の幸せを蹴ってまで、盲目的に目指した法律の道。 悲惨な10年の焼け跡に残った私こそが、負け犬の呼称にふさわしいわ。 こんな自虐的思考が染み付きすぎて、何が自分の幸せなのかも分からなくなってしまった。 このまま、日々をなんとなく過ごして、その場限りの楽しみだけを享受して、そして、なんとなく年老いて死んでいくんだろう。 これが、私の人生か。 こども服売り場に差し掛かったとき、ふと小さな女の子が目に入った。 買い物をする母親についてよちよち歩いている。 「かわいいなあ・・」 この間見たアニメのヒロインなら、即お持ち帰りしてしまうだろうかわいさだ。 小さな体、もみじのような手、つぶらな瞳。 1歳?いやもう歩いているし、2歳くらいだろうか。 しばらくじっと見つめていると、目が合った。 ニコっと、微笑みを返してくれた。 思わず私も微笑む。 すると、彼女は、後ろを向いて服の品定めをしている若い母親から離れ、トコトコと私の元へ歩みよってきたのだ。 瞬間、彼女は、私の中の、今まで眠っていた部分に触れてしまった。 その無垢な瞳。 あなたのような存在を私は求めていたんだ。 人間として、女として、生物として、いびつな生き方をしてきた私の内なる欲求が本当に求めていたのは、あなただったんだ。 吸い寄せられるように子供に近づき、抱き上げる。 彼女は無邪気に私に甘えてくる。 母親は服選びに夢中で、まだこちらに気づいていない。 少し離れた場所にある窓越しに駐車場を見る。 中古で買ったミラジーノは、出口からすぐ近くに止めてある。 私は、女の子の手を引いた。そして、音を立てずにその場から立ち去る。 刑法224条。 そんな単語が車のドアに触れた瞬間頭を掠めたが、子供のぬくもりを感じる喜びにまぎれてすぐに消えた。 9月30日付朝目新聞 社会面 『1歳女児連れ回した容疑「子どもいなくて、かわいかった」 』 1歳の女児を車で連れ去ったとして、埼玉県警久喜署は29日、同県鷲宮町鷲宮1、無職柊かがみ容疑者(30)を未成年者略取の疑いで緊急逮捕したと発表した。 同署の説明では、「独身で子どもがいなかったので、人なつっこい女児がかわいかった」と容疑を認めているという。 久喜署によると、柊容疑者は同日午後1時45分ごろ、久喜市内のショッピングモールの子ども服売り場で、市内に住む女児(1)が母親(34)から離れたのを見て、手を引いて店外に連れ出した。 さらに約5キロ離れたスーパーの駐車場まで軽自動車で約45分間、連れ回した疑いがある。 柊容疑者は女児の発見者を装って「迷子になっている女児を保護した」と110番通報したという。 ショッピングモールの防犯カメラに、女児の手を引く柊容疑者の姿が写っていたことなどから発覚した。 終
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「私はこなたの事が好きっ!」 身を引き裂かれるんじゃないかという程の悲痛な声で、彼女はそう告げた。 思えば、コイツとは物心付いた頃からずっと一緒にいた。 気が強くて、なんだかんだ言いながらも世話を焼きたがる存在で、周りからは夫婦だなんだのとからかわれたりもした。 友達というよりも親戚や兄弟に近い付き合いをしていたが、一応、男と女という一定のラインを弁えて付き合って来たという自負はある。 だから、俺とコイツの関係が幼なじみから恋人へと変化するという可能性も大いにあったのかもしれない。――アイツと出逢うほんの一ヶ月前までは。 「…ごめん。俺はお前の気持ちに応える事は出来ない」 「…やっぱり、好きなんだ? あの娘のこと」 「…ああ」 俺が静かにそう告げると、彼女は少し顔を伏せる。 「…そっか。じゃあ、仕方が無いよね…」 「……」 「…ずっと、ずっと好きだった。あんたは気付いていなかったのかも知れないけど、好きな気持ちじゃ誰にも負けないって自信があった。だって、ずっとあんたと一緒に居たんだもん。…でもね、あんたがあの娘と会った時に『運命の出逢いだ』って私に言った時に、初めて私はあんたの事で焦りを感じた。あの娘が私にあんたの事が好きなんだって伝えて来た時には、私の何もかもが奪われるって思った。あんた自身も。私の大好きな日常も…。だから、私は今ここに居るの。…でも、やっぱりダメだった。どれだけ仲が良くても、どれだけの時間を一緒に過ごしても、運命には敵わないんだよ…」 彼女の顔から大粒の涙が零れ落ちる。 だが、今の俺に彼女を抱きしめる資格は無い。 「…ごめん。本当にごめん…」 だから、俺はこうして謝る事しか出来なかった――。 「ふとしたことで~崩れ始めたもの~」 そこまでが私の限界だった。 私は手早くこのシーンをクイックセーブすると、即座にウィンドウを閉じた。 ようやく念願だったメインヒロインの攻略ルートに入ったというのに、私の気分は最悪だった。 正直言って、見るんじゃなかったなと思った。 今の私は、あの幼なじみの娘と同じだから。 どれだけ仲が良くても、どれだけ一緒に過ごしても、運命には敵わない。 それ以前に、私達は同性だ。 ゲームや二次元の世界ならともかく、現実世界でそんな想いが叶うハズが無い。 そんなの分かってる。 そのジレンマの中で、私はかがみと“親友”としていられる道を選択したんだ。 …だからこそ、私はこの局面を、いつもと変わらぬ素振りで乗り越えていかなければならない。 そう思い直した私は、先程終了させたばかりのゲームのプログラムを再び起動させた。 § かがみがあの人から告白され、私が並々ならぬ決意の元に、あの例のメインヒロインの攻略を終えた翌日。 まぁ、案の定というか、考えてた通りの展開というべきか…。 その日は、朝からかがみの機嫌が最高に良かった。 「あー、かがみんや、悪いんだけど今日の英語の宿題写させてくれない?」 「もう。仕方が無いわね。たまには自分でやるように努力しなさいよ?」 …とまあ、こんな感じで私に釘を刺しながらも、かがみはすんなりと宿題のプリントを手渡してきた。 その表情は、私を憂鬱にさせるぐらいにニッコニコとしている。 「…なんか、いつもとテンションが違うね」 「え、ええっ? ま、まぁ…。昨日の今日だしね…」 私のやっかみに対しても、かがみは顔を赤く染めながらも満更でもないといった様子を見せる。 …こんな素敵な表情が、私の為に作られた物じゃないと思うと、ほんの少し嫉妬したくなる。 「聞いてよ、こなちゃん。お姉ちゃんったら、昨日けんちゃんになんて言われたのか教えてくれないんだよ~」 そんな私の劣情を知らないつかさは、やや不満そうな顔を見せて、私とかがみに訴えかける。 「ほー、恥ずかしがらずに言ってごらんよ。かがみ~」 「なっ、なんで、あんた達に伝えなきゃいけないのよ!」 「良いじゃん。別に減るもんじゃないんだしさ」 …本当はそんなの聞きたくないけれど、“親友”という役割を通し切るのなら、“今まで通りの私”を続けるのなら、避けては通れない選択肢だと思った。 かがみは、登校中なのにも関わらず、その場に立ち止まってまで、その時のレポートを期待するつかさと、同じような素振りを見せている私の姿をしばらく見比べ続けると、観念したかのように小さく言葉を紡ぎ始めた。 「…引っ越す前は、俺もまだ幼くて、そんな勇気も無かったから伝えられなかったけれど、離れ離れになって始めて後悔したんだ。後悔しても仕方が無いのにな…。でも、あの日にふとしたことで再会出来た事で、これはそういう運命なんだと思ったんだ。だから、今なら言える。…ずっと好きだった。俺と付き合って欲しい…って」 そこまで言い切ると、恥ずかしさに耐え切れなくなったのか、自分が着ている制服の色と同じぐらい真っ赤に顔を染めたかがみがコンクリートで舗装された道路に視線を落とした。 「けんちゃん、それすっごくかっこいいよ!」 つかさが驚嘆の声を挙げる。 確かに、リアルでそんなギャルゲーのようなドラマティックな告白をするとは…。 不本意ながら私もつかさと同じ事を思ったぐらいだから、直接言われたかがみにとっては相当なインパクトがあっただろう。 やっぱり、私の敵う相手じゃないや…。 そんな諦めと羨望の感情がひしめく中で、私は必死に“いつもと変わらない”表情を作っていた。 § 「じゃあ、私、ここであいつと待ち合わせてるから…」 放課後、糟日部駅に着くや否や、かがみが私達にそう告げてくる。 「うん。頑張ってね! お姉ちゃん」 「頑張って下さい。かがみさん」 「頑張ってって…。どういう意味で頑張れば良いのよ?」 「それはもうアレだよ。18禁的な意味でだね」 「いきなりするかっ! そんなこと!!」 そんなやり取りを交わした後、かがみは私達に別れを告げて、商店街の方へと歩いていった。 私はそんなかがみの後姿を寂しく見つめていた。 朝の一件ですっかり吹っ切れてしまったのか、それ以降のかがみは恋人に関する事に対してそれほど恥ずかしがらなくなっていた。 それどころか、昼休みになると、今度の日曜日にデートに行くけど場所はどこが良いかだの、着て行く服はどうしようかだの、自信は無いけどやっぱりお弁当を作ってあげるべきかどうかといった事を、つかさやみゆきさんはおろか、端から見れば、そういう事にとても疎そうな私にさえ聞いて来る程のノロケっぷりを見せ付けられた始末である。 当然私としては、それが全くといって言いぐらいに面白くない。 仮に、私がかがみに対して抱いている好意を抜きにして、友達という立場から見たとしても、ずっと彼氏の話をされ続けるのだ。それが面白いと感じる訳が無い。 …まぁ、初めて男女のお付き合いというのを経験しているのだから、そっちに集中し過ぎて、つい他の人間関係を蔑ろにしてしまいがちになるなんて事もあるのかもしれない。 頭では一応それも理解している。 でも、それと同時に私の頭の中には恐ろしい未来予想図が描かれつつあったのだ。 ――もしかしたら、これから先もかがみはずっとあのままで、私達の間にあった筈の深い絆が徐々に薄れていって、最後には結局消えてなくなってしまうんじゃないかって…。 通信手段が電話や手紙しか無くて、一度でも音信不通になれば再会するのが難しかった昔と違い、メールやネットが生活の中に当たり前のように定着している今の時代からすれば、それは馬鹿げた話なのかもしれない。 …でも、現に私は、中学時代に凄く仲の良かった例の友達とすら、今では連絡を取り合っていない。 ひょっとしたら、何年か先には、携帯電話のメモリーに登録された「柊かがみ」という名前が、かつて通っていた学校の卒業名簿のように、「その時その場にそんな人が存在していた」という証明にしかならない文字列へと成り果てているんじゃないだろうか? …だとしたら、それで私は幸せなんだろうか? そこまで考えて、ようやく私は気づき始めたのだ。 私の望んでいたハッピーエンドが、私にとってのハッピーエンドじゃないという可能性に――。 そんな恐ろしい考えを振り払おうと、私は電車の四角い窓から空を見上げた。 普段なら見える筈の西の夕焼け空は、私の不安を煽るかのように、黒い雲が全ての光源を遮断していた。 最も甘美な過ちへ コメントフォーム 名前 コメント (/ _ ; )b -- 名無しさん (2023-06-21 08 10 18) 切ない… -- 名無しさん (2010-04-11 20 33 40) 投票ボタン(web拍手の感覚でご利用ください)
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【名前】キョン 【所属】やる夫ロワ 【性別】男 【外見】中学生男子(ただし、体格は恐らく原作準拠) 【能力】 身体能力:C 知能:B 【詳細】 開始直後に伊藤誠に麻薬を仕込み、薬漬けにして利用しようとするが、効き過ぎて失敗した為、射殺。 実妹の下に返る為にSOS団や朝何とか(このロワにおける朝倉涼子の基本的な呼ばれ方)の利用を決意。 知り合いを薬漬けにしようと島を動き回っている途中に長門、古泉と遭遇。 なんだかおかしくなった長門に若干引きつつも、古泉に麻薬入りのクッキーを食べさせることに成功。 一旦その場を離れるが、長門と古泉がハルヒを連れて禁止エリアとなった地区から移動しているのを目撃。 長門たちはハルヒを生き残らせようとしていると結論付け、なるべく近づかないと決める。 この時点で「知り合いを利用して生き残る」から「弱っている奴を殺していく」に方針が変わる。 その後、やらない夫、つかさと遭遇。警戒心の強いやらない夫を騙す為、狂った振りをして仲間に入れてもらう。 その直後にでっていうに遭遇して逃走した結果、やらない夫たちとはぐれてしまう。 街の一角で顔面を焼かれて見る影もなくした柊かがみと遭遇し、殺害しようとするが圭一に邪魔される。 隙を突いて圭一を撃ち、トドメを刺そうとするがそこで言葉と遭遇、殺害される。 原作と比べると、異常なほどに妹(キャラ)への想いが深い。 【参加者との関係】 泉こなた・・・やる夫ロワにおける彼女とはクラスメイト。 柊つかさ・・・やる夫ロワにおける彼女とはクラスメイト。一時的に仲間になるが、すぐに別れる。妹キャラなので萌えていた。 柊かがみ・・・やる夫ロワにおける彼女とはクラスメイト。殺害しようとするが失敗。 高良みゆき・・・やる夫ロワにおける彼女とはクラスメイト。死亡を放送で確認。 朝倉涼子・・・やる夫ロワにおける彼女とはクラスメイト。死亡を放送で確認。 阿部高和・・・やる夫ロワにおける彼とはクラスメイト。 涼宮ハルヒ・・・やる夫ロワにおける彼女とはクラスメイト。利用しようとするが、結局接触できなかった。 前原圭一・・・やる夫ロワにおける彼とはクラスメイト。殺害しようとするが失敗。 桂言葉・・・やる夫ロワにおける彼女とはクラスメイト。騙そうとしたが殺害される。 でっていう・・・クラスメイト。 やる夫・・・クラスメイト。 ルイズ・・・やる夫ロワにおける彼女とはクラスメイト。死亡を放送で確認。
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本編SS目次(投下列順) 【000~050】 【051~100】 【101~150】 【151~200】 【000~050】 NO. タイトル 作者 登場人物 寄せる話orルート 000 不幸の星・序章 ◆KS.UfY2NoY V.V.、柊つかさ、ルルーシュ・ランペルージ、C.C.、小早川ゆたか - 001 かえして!ニチジョウセイカツ ◆eyiEP91ZNE 泉こなた 000 002 青虎、闇夜にて、英雄を論ず ◆0RbUzIT0To 東條悟、北条沙都子 001 003 上田教授のドンと来い!変身! ◆eHLwmjPoFQ 上田次郎、由詑かなみ 002 004 AFTERN∞N ◆STLknvzn3M 泉新一 003 005 オヤシロ様がみてる ◆4fd6.OJgU2 園崎詩音 004 006 ライト・ライト ◆KazZxBP5Rc ルパン三世、夜神月 005 007 最初の晩餐 ◆kT8UNglHGg 緋村剣心、田村玲子 006 008 私がトーキョーに送ってあげる ◆xmy4xBA4UI 後藤、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール 全ルート 009 月の光に映る影 ◆KKid85tGwY 銭形警部、シャドームーン 010 反逆 する 者たち ◆1aQTY.tC/A ルルーシュ・ランペルージ、柊つかさ、浅倉威 009 011 盤上のトリック劇場 ◆DZllJyXPF2 ジェレミア・ゴットバルト、山田奈緒子 全ルート 012 苦労をするのはいつだって良識ある常識人 ◆0RbUzIT0To 蒼星石、橘あすか、織田敏憲 011 013 不思議な魔界のトリッパー ◆af1ZWrRY4. 狭間偉出夫 全ルート 014 ミスター・スプラッシュマン ◆OS/EHl54Zk 千草貴子、男主人公(蒼嶋駿朔) A-1 015 似た者同士? ◆X5.tKUFx82 杉下右京、L 全ルート 016 人斬りと暗殺者 ◆eHLwmjPoFQ ロロ・ランペルージ、緋村剣心 006、A-2へ分岐 017 コードアルター 反逆のカズマ ◆ew5bR2RQj. カズマ、岩崎みなみ 014 018 GROOVE ON FIGHT ◆Q/9haBmLcc ノブ(男主人公) 全ルート、A-3へ分岐 019 深夜の狂気 ◆.RZBeyQMjU 真紅 A-1 020 BLACK&WHITE ◆KS.UfY2NoY スザク、高良みゆき 021 走れ、仮面ライダーBLACK! 少女の命が今危ない! ◆Wott.eaRjU 劉鳳、翠星石、南光太郎 022 光と亀 ◆wKs3a28q6Q 亀山薫、稲田瑞穂 023 無題 ◆9.99ilhlDA 柊かがみ メイン 024 水銀燈と奇妙な良子 ◆eyiEP91ZNE 田宮良子、水銀燈 A-2 025 二人の秘め事 ◆Wott.eaRjU 真紅、竜宮レナ A-1 026 一晩の悲劇 ◆ew5bR2RQj. 前原圭一 027 ねぇ、教えて、どうしたらいいの? ◆xmy4xBA4UI 雪代縁、アイゼル・ワイマール 028 ルイズに届けこの想い! 才人ザオリクを唱える。の巻 斎藤一、泉こなた、平賀才人 029 乱(みだれ)後… ◆KKid85tGwY 泉新一、瀬田宗次郎 004 030 鎖を解く鍵 ◆D2n.chRBO6 シャナ、園崎魅音 A-1 031 ”The third man” in the game to try again ◆KKid85tGwY 三村信史 全ルート 032 悲劇、決意、そして覚悟 ◆SVPuExFbKQ 北条悟史 033 弱肉強食の理 ◆KKid85tGwY 志々雄真実、タバサ 034 堕天使の微笑 ◆ew5bR2RQj. 水銀燈、桐山和雄、蒼星石、橘あすか A-1 035 ウィッチ×ブレイド ◆tu4bghlMIw ヴァン、C.C. 全ルート 036 もりのようかん ◆ew5bR2RQj. 杉下右京、L 037 バカは考えずにただ行動するだけ ◆U1w5FvVRgk 城戸真司 038 三人寄れば……一体どうなる? ◆SVPuExFbKQ 園崎詩音、次元大介、ロロ・ランペルージ 039 うには美味いな、美味しいな ◆....mo.z.. アイゼル・ワイマール 040 また逢いましょう(前編)また逢いましょう(後編) ◆KKid85tGwY ストレイト・クーガー、柊かがみ、ミハエル・ギャレット 041 未知との遭遇 ◆U1w5FvVRgk 北岡秀一、石川五ェ門、レイ・ラングレン 042 くノ一は見た! ◆KKid85tGwY 篠崎咲世子 043 Be Cool! ◆EboujAWlRA ルルーシュ・ランペルージ、柊つかさ、浅倉威、レイ・ラングレン 044 幸せの星 ◆ew5bR2RQj. ストレイト・クーガー、柊かがみ、泉こなた、平賀才人 045 西へ向かう ◆U1w5FvVRgk シャドームーン 046 三竦み 園崎詩音、次元大介、ロロ・ランペルージ 047 スザク と 銃口 水銀燈、枢木スザク、高良みゆき 048 これから先、訪れるであろう全て ◆ew5bR2RQj. ルパン三世、夜神月 049 I ll be Back ◆3W1a2LmCis 北岡秀一、石川五ェ門、柊つかさ、浅倉威 050 男なら、ベストを尽くして強くなれ ◆gry038wOvE 上田次郎、由詑かなみ、東條悟、北条沙都子 ※灰色はメイン外のルートのSSです。
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「何がなんだか解らんが脱出物に変わったようだな」 「ええ、これもカオスロワの定めでしょう。どうしますか桂芳様」 張桂芳は部下である風林の言葉に考えるように目を瞑る。 「うむ。ボートは限られた数しかない上にどれだけの数があるかも分からん。 やはり参加者を少しでも足止めできればいいが」 そう答えつつも渋った表情で叫名棍を弄くる。 ツンデレコンビの動きを止めようとした時の事を思い出しているのだ。 パソコンで調べた情報は間違っていて、多大な恥をかいた。 また同じように騙されるのではないかという危惧を抱く。 「では名がわかった者から順次動きを止めていけばよろしいかと。 最初のホールに柊かがみが居た事は確定していますので、先ずは彼女の動きを止めてみては?」 風林もその事には気がついたのか、意見を述べた。 張桂芳その意見に素晴らしいといった様子で、早速放送機具を使用可能な状態にする。 「フフフ、今度こそ我らの恐ろしさを思い報せてやろう」 そう呟くと、機具のスイッチをいれる。 ガガッという音が船内全体に流れる。 『柊かがみ、ついでに黄飛虎、動くな!』 そう叫ぶとスイッチを切る。これでこの二人は動けなくなったはずだ。 「よし風林、私はここで待機しているからお前は他人と接触して名を探りつつ船を見つけに行くのだ」 張桂芳は風林に盗聴器を持たせて扉に向かわせる。 張桂芳はここで風林の様子を聞きながら、名がわかれば随時放送を入れる。 監視カメラで様子も見れるし完璧だ。 そう思っていた。風林の声を聞くまでは。 「桂芳様、外に出られません!」 「な、なにー! どういうことだ!」 張桂芳は風林の方を見て驚愕する。 「こ、こら黄飛虎、どかんか!」 黄飛虎が扉の外で出口を塞いでいたのだ。 「動きたくてもお前らのせいで動けないんだよ!」 「風林、紅珠で捕まえろ!」 「扉が狭すぎて紅珠も外に出せません!」 「なんてこったorz」 【二日目・午後九時/セプテントリオンモニタールーム】 【張桂芳@封神演技】 [状態]:orz [装備]:叫名棍 [道具]:デイパック [思考] 1:脱出 【風林@封神演技】 [状態]:orz [装備]:紅珠、盗聴器 [道具]:デイパック [思考] 1:脱出 【黄飛虎@封神演技】 [状態]:orz [装備]:なし [道具]:デイパック [思考] 1:脱出
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……月明かりの下、私は静かに佇んでいる。 まるで糸が切れた操り人形みたいに虚ろな瞳をしながら身じろぎもせずに。 私の身体はすっかり冷え切ってる。…なのに何も感じない…。 一体、いつからこうなってしまったのだろう…。 そうだ、あれは一週間前だった。 確かあの日私は友人の家に呼ばれていたのだった。その友人の名は…。 「柊かがみ」。 私はいつものようにかがみと遊んでいたっけ。 私の話にノリツッコミなんかしちゃって可愛いヤツだなと思っていた。 でも…ある日のかがみは様子が変だった。 まるで全てを飲み込むかのようにどす黒い瞳で私を見つめて薄ら笑いを浮かべていた。 まるで見てるこっちが気持ち悪くなるぐらいに…。 「かがみ…どうしたの?なんか変だよ…」 私は思わず聞いた。しかしかがみは何事もなかったかのように切り返してくる。 「別に変じゃないわよ?それよりもこなた、今日私の家に来ない?」 「かがみん家に?…まぁどうせヒマだからいいけどさ…」 今思えばついてこなければよかったとつくづく思う。 でも、こうなってしまったのだ。後悔してももう遅い。 「じゃーん!柊かがみ特製ドリンクよ」 「…って、普通のアイスコーヒーに見えるけど…」 「いいから、いいから」 一見すれば何の変哲もないグラスに入ったコーヒー。 コーヒーならば何も疑うことはないだろう、そう思って私は…そのドリンクを飲んだ。 まさかこれが悲劇の始まりになるなんて。 「……うっ!?」 「……あら、どうしたの?こなた」 身体が…疼くように痛い…焼けるように熱い…。 内側から何かが入り込んでくるかのようで、どこか気持ち悪くて。 「か…が……み……」 「?」 「一体…あのコーヒーに……何を……!」 次の瞬間私は驚愕の言葉を耳にした…。 「フフフ、まんまと騙されたわね、私のこなた」 え…?騙された…?『私の』…だって? 私の背筋は凍りついた。かがみはこちらを見て歪んだ笑みを浮かべている。 そうしているうちにも激痛は私の体を蝕んでいく。そしてついに…その奇妙な感覚は私の頭の中にまで入り込んできた…。 「い…意識……が……っ!!」 「フフ…実はあのコーヒーね…ナノマシンが入っていたの。あんたは今日から私の操り人形…」 …いやだ!いやだ!…私は人形になどなりたくない! ……腹の内から叫ぼうと思った。しかしどんなに力を入れようとしても力が入らない。 叫ぶことはおろか、息をすることすらままならなくなってきた…。助けて…誰か…ダレ…カ……。 ……。 「カガミ…ゴハン…デキタヨ」 「ふふ…ご苦労様。私の命令どおりに動いてくれるから大助かりだわ。それでこそ私のこなた…たっぷりかわいがってあげるからね…」 「カガミ…アリガト…カガミ」 …私の心は閉ざされた。今の私はただ、頼まれたことをやるだけの操り人形に過ぎない。 私が何かをすれば、あの人が褒めてくれる。 …しかしどんなに褒められても…私は笑うことすら出来ない。 どんなに失敗しても…私は泣くことすら出来ないのだ……。 「こなたー!こっちへいらっしゃい、遊んであげるわよー」 ……声が聞こえる。私を呼ぶ声が……。 そろそろ、行かなくちゃ。何故ならこれが……私の仕事だから。 ……私は立ち上がると、直線的な動きで歩き出した。 …そう、私の『ご主人様』のもとへ……。 「カガミ…イマ…イクネ…カガミ…」 俺「はーい、こなたん、今回も乙ですたー」 こなた「……乙…」 俺「あれあれ~?こなたん暗いぞー、どうし…ガブラッチョ!?」 こなた「どうしたじゃないよ!…また私こういう役!?」 俺「え…?『また』…って?」 こなた「とぼけんじゃないよ!『柊かがみの狂った愛情』書いたの…あんたなのはわかってるんだよ!!」 俺「えー?…いや書いたけどさ、いきなり殴ることはって…はごるばァ!!」 こなた「何か言うことは?」 俺「……ロボ萌えぷぎょるっ!?」 こなた「死ねッ!死ねッ!おまえなんか死んでしまえッ!!」 俺「ぐぇぁ」 こうして俺は倒れた…。
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『1/、2/、3/、4/、5/、7/、8/、9/、10/、11/と同じ、とある目的のために造られた11人の6/レプリカの一人。 』 「11人?わしの名前が無いではないか」 そう呟いたのは0/。 初登場で名前が挙がったのに忘れられたものである。 「ちくしょう!」 自暴自棄になって、適当にそこにいた男に攻撃しようとしたが。 ――One―― ――Two―― ――Three―― 英雄王の声のような電子音がきこえて 「ライダーキック」 ――Rider Kick―― 回し蹴りされた。 それはまさしく仮面ライダーカブトのライダーキックだった。 天道総司はすでに死亡している。 では、このカブトは誰なのか? 「やれやれ、またか」 6/レプリカの一人、10/であった。 10/の能力は10に関るもの操る能力である。 なぜ、カブトなのか?それは、 10→ten→てん→天 なので天の道を行くことができる。 それによりカブトゼクターに所有者として認められた、 どちらかというとディケイドに変身したほうがしっくりするような気もするが気にするな。 そして、今に至る。 「本当に6/って誰なんだろう?」 変身を解き、そう呟く10/。 その時である。 「んんんなああああああっ……も、もぉっ…もぉっ……もぉっ………だ、ダメっ!」 どこかで聞いたことのある少女の声がした。 しかし、どこで聞いたのか思い出せない。 「もしや、6/って奴に関係しているのかもしれない」 そう、思い10/は声のした方に駆け出した。 ◇ ◇ ◇ ◇ 「ぶひっ!それはまさしく令呪よ!いくら私を愛してるからって…」 「…………」 「駄目よ、私そんな、応えられない!でも!」 (落ち着け、俺。 こういうときは素数を数えろ。 2、3、5、7、11…9949、9967、9973。 よし、落ち着いた) 柊かがみと思って彼が抱えていたのはでぶみんだった。 ◆02GOODMe2.は痛恨のうっかりをしでかした。 しかも右手には三画の令呪が刻まれた。 聖杯戦争にイーターのマスターとして参加しなければならなくなった。 面倒事を避けたはずなのに、余計面倒事に巻き込まれてしまった。 「ねぇ◆02GOODMe2.?」 「はい、柊さん」 「かがみでいいわよ!」 「はい、柊さん」 完全に先程までの怒りを落ち着かせたが、 全く話を聞かない◆02GOODMe2.。 「アンタの名前、長いから今からアンタは02よ!」 「はい、柊さん」 やっぱり、話を聞かない◆02GOODMe2.。 彼は今、別のことを考えていた。 (目の前にいるのは柊かがみだよな。 なんで、こんな体型になったんだろう? そういえば、なんか呪いにかかってこんな体型になったんだっけ?) 必死で何かを思い出そうとする02。 (ああ、そうだ。 グリマスとかいう奴の「肥満の呪い」だ。 確かそんなのにかかってたはずだ。ならば) 「柊さん!!」 「かがみでいいわよ、で何?」 「ちょっと、目瞑ってください!」 「ぶひっ!そんなこと、いきなり、02って意外と大胆なのね…」 そして、言われるがまま、目を瞑るかがみ。 その時、02は右手にマクドナルドの力を集める。 元々、この体を構成する割合は アーカードナルド 80% 柊かがみ 19% その他 1% である。 体の8割がアーカードナルドができていて、6時間も精神内にいた。 マクドナルドの力を使えるのは当然である。 つまり、02は「肥満の呪い」に「マクドナルドの力」をぶつけて相殺させ、 呪いを解呪するというとんでもない大博打を考え付いた。 失敗すれば、命に関わる危険な賭けである。 (でも、やるしかねぇ!!やぁぁぁぁてやるぜ!!) 覚悟を決めた02。 「ちょっとくすぐったいぞ!」 「うん…」 02は右手をかがみに近づけ… ―――WARNING――― これより先は音声だけでお楽しみください! 「いきなり――あ、ちょっとそこは!」 「何、あ――ああああッッッッッッッッ!!!!!!!!!」 「う……うううんんん……やめ、流し込まないで……」 「………もう、ダメぇ…」 「んんんなああああああっ……も、もぉっ…もぉっ……もぉっ………だ、ダメっ!」 「らめぇぇぇぇぇぇっっっっ!!!!!」 ――どびゅうううううううううううううっ! ぶびゅうううううううううううううう! ぶびゅうううううううううううううっ! どびゅっ! どびゅっ! どびゅうううううううううううううううううううううううううううううううううううっ!! 聞き苦しい音声があったことは申し訳ありませんでした。 何があったかはお察しください。 ◇ ◇ ◇ ◇ 「賭けは俺の負けか…」 02は天を仰ぐ。 近くではあまりの激しさでかがみが気絶している。 結果は02が言ったように失敗であった。 かがみの「肥満の呪い」は腹の部分しか解呪できなかった。 それ以外の部分は未だに「肥満の呪い」が掛かった状態である。 そして、その直後… 「あ、あああ、あああああああああああああああああああああああああああああ あああああああああああああああああああああああああああああああああああ あああああああああああああああああああああああああああああああああああ 腕が、腕がああああああああああああああああああああああああああああああ!!」 02の右腕に激痛が走る。 (痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い 死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ 死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ 死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ 死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ 死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ) だけど、彼は死ねない。 もし、彼の体が普通の人間ならばショック死するであろう。 しかし、この程度の体の痛みでは化け物は死なない。 そして、02はまだ動く左手で自身の右腕を引き千切った。 引き千切った断面から鮮血が噴出していく。 痛みが一瞬、引いたが、 吸血鬼の再生能力が仇となり、右腕が徐々に再生していく。 「あああああああああッ!!」 完全に右腕が再生するとまたしても激痛が走る。 「い……痛い……い……や、だ」 痛みの原因はマクドナルドの力を使ったことである。 マクドナルド関係者でもないのにマクドナルドの力を使うということは、 自殺行為の他ならないのだ。 生半可な化け物の体に不安定な精神。 今、彼を支配しているのは、 “死への恐怖” だった。 彼は2回、死を経験している。 しかし、その2回ともほぼズガンだった。 この事があったために死という概念が薄くなっていた。 「おい、大丈夫か、アンタ?」 その時、見知らぬ声がした。 「あなたは………6/氏?」 ◇ ◇ ◇ ◇ 「あなたは………6/氏?」 「いや、違いますけど」 そして、気を失う02。 10/は辺りを見渡した。近くで全裸の少女が倒れている。 よく見るとこの男は全身血だらけで服を着ていない。 10/はこの状況を見て思った。 「この男も知っている6/。一体誰なんだ?」 最終的には結局その考えに至る10/であった。 【一日目・午後6時/金星・秋葉原郊外】 【◆02GOODMe2.@書き手】 (マスター) 【状態】怒りの王子◆02GOODMe2.、気絶中、右腕がボロボロ 全身血だらけ 裸一貫 柊かがみ(イーター)と契約、令呪残り三画 【装備】無し 【道具】無し 【思考】 1:気絶中 【柊かがみ@らき☆すた】 (クラス・イーター) 【状態】腹以外ぽっちゃみん、◆02GOODMe2.と契約、全裸、気絶中、嘔吐により縮小 【装備】無し 【道具】無し 【宝具】変態的性欲 【思考】 1:気絶中 2:◆02GOODMe2.、素敵!でも私! 【10/@現実?】 【状態】健康 【装備】黒いSS用万年筆 カブトゼクター&ライダーベルト@仮面ライダーカブト 【道具】支給品一式、不明支給品 【思考】 1 6/って誰だよ 【0/@現実? 死亡】